今日から、明王について少々突っ込んで解説をしたいと思います。
明王の「明」とは、「真言」(マントラ:経文・呪文)を意味しています。すなわち、明王というのは法力や呪力を持った者たちの王者という意味であり、一般には多面多臂(顔や腕がたくさんある)の姿をしているものが多く、みな密教の中で生まれてきた仏さまたちです。
五大明王という言葉がよくきかれますが、数多い明王の中でも中心的役割を担う5人の明王を指します。本来は別個の尊格として起こった明王たちが、不動明王を真ん中にして東西南北に配置されたわけです。
不動明王が中心に位置し、東を降三世明王、南を軍荼利明王、西を大威徳明王、北を金剛夜叉明王の4人が守護します。
したがいまして、風水上もこれにならっております。
また、この編成は真言宗に伝承される密教(東密)のものであり、天台宗に伝承される密教(台密)においては、金剛夜叉明王に代わってトイレの神さまでもある烏枢沙摩明王が五大明王の一尊として数えられています。
だから、トイレは北がいいというわけではありません。
しかし、家の守護を図る者として、それぞれの方位に適したお札などを祀ることは大きな意義があると思います。
仏さまの世界も適材適所なのです。
余談ですが、各方位を守護する伝説の動物もあります。東は青龍(青い龍)、南は朱雀(※赤い孔雀)、西は白虎(白い虎)、北は玄武(※黒い亀)です。ただし真ん中を守る動物というものは聞いたことがありません。
※ここでいう赤い孔雀、黒い亀は、単なる孔雀や亀を意味するのではなく、孔雀や亀に似た神格化された伝説の動物という意味です。
たとえば、馬に似た麒麟(きりん)のようなものです。
次回は、不動明王と降三世明王について説明いたします。
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